油の使用量を少なくしたい

揚げ物をされる方にとって、油の使用量は気になるところです。

・油を使いすぎるとコストがかかる。
・食べた後に、胃がもたれる。
・ヘルシー感がない。

お客様が食べられた後に、「油っぽい」と言われることを避けたいというお店さんも多くおられます。

パン粉を変えることで、油の使用量や衣の油っぽさを抑えることできますので、お悩みの方は是非とも色々なパン粉をお試しください。

パン粉と油の関係性

油の使用量を少なくするお話しの前に、パン粉と油の関係性をご説明させていただきます。
パン粉を衣として油に投入すると、パン粉に含まれる水分と油が入れ替わります。
この入れ替わった油の量により、油の使用量が決まります。

ただ、油を多く吸うことで、衣の食感が軽くなり、油をあまり吸わないパン粉はガリガリとした食感になりやすくなります。
そのため、油の使用量を抑えたパン粉にする場合、食感を損なう可能性がありますので、ご注意ください。
※パン粉の食感は油の使用量だけではなく、パン粉の原材料の配合や、製造工程などの影響によっても変わりますので、一概に油を吸わないからガリガリするということではありません。

油を吸いづらいパン粉の選び方

■ 電極式と焙焼式

パン粉にはパンの焼き方の違いにより、「 電極式」と 「焙焼式」の2種類があります。
※電極式と焙焼式の詳細に関しては、焼成(パンの焼き方)をご覧ください。

大まかなお話しになりますが、

・電極式 ⇒ 食感が固くなりやすいが、油を吸いづらい
・焙焼式 ⇒ 食感が軽くなりやすいが、油を吸いやすい

となります。

もし、焙焼式のパン粉をご利用されている方は一度、電極式のパン粉のお試しをおすすめします。
ただ、電極式のパン粉は食感が固くなりやすいため、電極式の中でも食感の軽いBNパン粉などがおすすめです。


■ 生パン粉と乾燥パン粉

パン粉には生パン粉と乾燥パン粉という2種類の分け方もあります。

パンを粉砕機でパン粉にしたものを「生パン粉」、生パン粉を乾燥させたものが「乾燥パン粉」です。
※生パン粉と乾燥パン粉の詳細に関しては、業務用パン粉の選び方の「生パン粉・乾燥パン粉から選ぶ」をご覧ください。

こちらも大まかにご説明しますと

・生パン粉 ⇒ 食感が軽くなりやすいが、油をすいやすい
・乾燥パン粉 ⇒ 食感が固くなりやすいが、油を吸いづらい

となります。

生パン粉をご利用されている方は、同じパン粉の乾燥パン粉もお試しされると、油の使用量を抑えることができます。
ただ、同じ商品であれば、乾燥パン粉のほうが食感が固くなりますので、目の粗さを少し細かくするなどして、食感の調整を行う必要ができます。
乾燥パン粉でも食感の軽いタイプの商品(RB1パン粉BNパン粉)はございますので、気になる方はお声がけいただけますと幸いです。


■ パン粉の目の粗さ

パン粉には荒目、中目、細目など目の粗さに違いがあります。
弊社では最大9パターンの目の粗さをご用意しております。
※詳細は業務用パン粉の選び方の「目の粗さから選ぶ」をご覧ください。

こちらも大まかにご説明しますと、

 ・ 荒目のパン粉 ⇒ 油を多く使う
 ・ 細目のパン粉 ⇒ 油をあまり使わない

というようになります。また、パン粉は目の粗さが粗いほど、食感を強く感じるため、細目のパン粉のほうが食べやすくなります。
ただ、細目のパン粉はボリューム感がでないという欠点があります。

もし、ボリューム感のあるパン粉を使っている方は、1段階目の粗さを細かくし、見た目や食感をお試しされるものよいかと思います。
※15mm→12mm、12mm→10mmに変更してみる。など。

油の使用量を抑えるパン粉

パン粉の油の使用量を抑えるには

・焙焼式から電極式に変える
・生パン粉から乾燥パン粉に変える
・パン粉の目の粗さを少し細かくする

などの方法になります。
ただ、極端にパン粉を変えてしまうと、揚げ物の仕上がりも大きく変わってしまいますので、一つ一つ丁寧にお試しされることをおすすめします。

油の使用量を減らすメリット

油の使用量を抑えることで、得られるメリットは多くあります。

最初にお話しした

・油のコスト削減
・揚げ物の油っぽさを抑える

という点がありますが、他にも

・油の酸化速度を抑えることで、長持ちさせることができる
・お持ち帰りなどの場合、経時変化に強くなる

などもございます。

そのため、使用用途によって、パン粉を変えられる方もおられます。
複数のパン粉を扱うことで、手間がかかることになりますが、ご興味ございましたら、パン粉を複数使用し、コスト削減や品質向上に役立ていただけますと幸いです。