業務用パン粉の選び方

業務用のパン粉を選ぶ基準は意外と多くあります。目の粗さや食感、揚げ色など仕上がり状態は重要ですし、保管方法や使用量などによっても選び方が変わってきます。
よりイメージに近いパン粉を選んでいただくために、以下のようなポイントがございます。

業務用パン粉とは
小売店などで販売されている家庭用パン粉とは異なり、業務用パン粉とはお店や会社などで使われているパン粉のことです。

一般的に業務用パン粉は1kg・2kg・5kg・10kgなどの規格で販売されています。業務用パン粉と同じ商品の規格を少量にして、家庭用パン粉として販売されている商品も多くあります。

業務用パン粉の特徴は規格よりも、種類の多さにあります。1社のパン粉メーカーで製造している家庭用パン粉の種類より、業務用パン粉のほうが圧倒的に多く作られています。

弊社では100種類以上の業務用パン粉を作っていますが、その中で例えばとんかつにご利用いただているパン粉はおよそ20種類程度あります。
目の粗さ、食感、揚げ色、原材料などお店・会社によってこだわりが異なってきます。

細かいニーズに応えることができるところが業務用パン粉の最大の特徴です。
生パン粉・乾燥パン粉から選ぶ
生パン粉と乾燥パン粉の選ぶ基準の一つはパン粉の保管場所使用量です。
それぞれの賞味期限と保存方法は

・生パン粉 冷蔵保存45日間
・乾燥パン粉 常温保存180日間


となっております。
パン粉は体積が大きく、場所をとってしまうため、十分な冷蔵設備の大きさがないと在庫を確保できない場合がございます。

ただ、弊社の生パン粉は冷蔵保存45日賞味期限が推奨ですが、

・常温保存の場合2週間(高温でない)
・冷凍保存の場合3ヶ月間

保存が可能です。

そのため、使用頻度の高い方などは、未開封の生パン粉は冷暗所に保管し、開封した生パン粉だけ、冷蔵庫に保管されるというようなやり方をやられている方もおられます。

次の基準として、食感の固さがあります。

通常、生パン粉は食感が軽く仕上がり、乾燥パン粉は食感が固く仕上がります。
とんかつ・エビフライなどで目の粗いパン粉をご使用される場合は、乾燥パン粉を使用すると食感を強く感じすぎる場合があり、生パン粉をよくご利用いただいています。

ただ、保管場所や使用量の関係で生パン粉をご利用できない場合は、乾燥パン粉でも比較的食感の軽いタイプの商品や、中目の乾燥パン粉などをご利用いただいています。

カツ丼・カツカレー・カツサンドなどでは、生パン粉を使用するとパン粉の食感を全く感じなくなる場合があります。そこで、あえてパン粉の食感を残すために乾燥パン粉の荒目をご利用いただいていることもあります。

串揚げ・串カツなどは目の細かいパン粉をご利用いただくことが多くあります。パン粉の目が細かくなると、生パン粉と乾燥パン粉の食感の違いも小さくなります。そのため、使い勝手のよい乾燥パン粉をご利用いただくことが多くあります。

生パン粉と乾燥パン粉の違いに関しては、生パン粉と乾燥パン粉で詳しくご説明しておりますので、ご興味ございましたら、ご覧いただけますと幸いです。
揚げ色から選ぶ
パン粉の種類を変えることで、揚げ色を変えることができます。
パン粉メーカーはパン粉用のパンを製造するときに、使用する糖分の量や種類を変えることで、パン粉の揚げ色を調整しています。

パンを製造するときに糖分をいれないと、パンが十分に発酵せず、目立ちの悪い、固い食感のパン粉になります。
そこで、適度な量の糖分を入れることで、目立ちのより、軽い食感のパン粉に仕上げています。

その、糖分の量をやや多くすると、揚げ色の濃いパン粉になり、やや少なくすると、揚げ色の薄いパン粉になります。
また、入れる糖分もブドウ糖・上白糖・キシロースなど種類を変えることで、揚げ色の調整を行うことができます。

一般的に、とんかつ・惣菜などは濃い揚げ色のパン粉が好まれます。
特に惣菜などは見た目の色がしっかりとしているほうが食欲をそそり、手に取ってもらいやすくなります。
※詳しくはとんかつ用パン粉惣菜用パン粉をご参照ください

また、パン粉に着色料を使用したオレンジパン粉(カラーパン粉)を使用することで、しっかりとした揚げ色になり、且つ、揚げる人によって揚げムラの少ない仕上がりになります。
ただ、着色料は添加物のため、近年は着色料を使用せず、糖分の多いパン粉を選ばれる方が増えてきています。

反対に串揚げなどは薄めの色を好まれる場合が多いです。揚げ色の濃い串ですと、見た目で満腹感を増やしてしまい、食べてもらう串の数が減ってしまう場合があります。そのため、薄めの揚げ色にして、数多く食べてもらうという方が多くおられます。
目の粗さから選ぶ
パン粉の目の粗さを変えることで、ボリューム感と食感を大きく変えることができます。

一般的にとんかつなどは荒いパン粉を使うことで、ボリューム感のあるとんかつに仕上がります。
反対に串揚げは細かいパン粉を使うことで、ボリューム感を抑えたパン粉に仕上がります。

■ 荒目のパン粉(10mm~15mm)

ボリューム感を出すことができます。見た目のインパクトがあり、食べた感もあります。
とんかつやエビフライなどの具材の大きいものは、荒目のパン粉を使ってボリューム感を多く出すことができます。
惣菜コーナーなどでも見た目を強調したい場合は、荒目のパン粉を使われることがあります。
カツ丼やカツカレーなどでは食感を残すために、目の粗い乾燥パン粉を使われることが多くあります。

また、パン粉が荒いために油を多く吸います。油の味もお客様に伝えたいときは荒目のパン粉がおすすめです。

欠点としては、パン粉・油の使用量が増えます。また、油の味が濃い場合に衣に味がつきすぎて、くどい味になる場合もあります。油を吸い過ぎるがために、経時変化に弱くなることもあります。

乾燥パン粉や食感の固い生パン粉の場合は、衣が固くなり、食べたときに口に刺さるような場合もあります。


■ 中目~やや荒目のパン粉(5mm~7mm)

使い勝手がよく、バランスのいい目の粗さです。
ほどよいボリューム感と食べやすさを両立することができます。

コロッケやボリューム感を求めない惣菜などにおすすめです。
また、ハンバーグなどでは割れにくく旨みも閉じ込めやすい目の粗さになります。

最近はとんかつ屋さんなどでも、あえて中目のパン粉をご利用される場合もあります。
ボリューム感を出さずに、食べやすさ重視という理由で中目のパン粉をご利用されています。

生パン粉と乾燥パン粉では生パン粉のほうが軽い仕上がりになりますが、荒目のパン粉よりは食感の違いが小さくなるため、保存性のよい乾燥パン粉を選ばれる場合もあります。


■ 細目(1.5mm~3mm)

串揚げ・串カツなどでご利用いただく目の細かいパン粉です。ソースカツ丼・タレかつ丼などでもご利用いただくこともあります。

薄い衣に仕上げたい場合は1.5mmがおすすめですが、少し食感を伝えたいときには2mmや3mmなどがおすすめです。

生パン粉と乾燥パン粉の食感の違いが小さいため、保存性のよい乾燥パン粉をご利用いただくことが多くあります。また、パン粉と油の使用量はとても少なくなります。


パン粉の目の粗さに関しては、パン粉の目粗さで詳しくご説明しておりますので、ご興味ございましたら、ご覧いただけますと幸いです。
食感から選ぶ
パン粉の食感は軽いものから固いものまで、幅広くあります。

その中で

 ・ 食感は軽ければいい
 ・ 食感は固ければいい

ということはなく、仕上がりのイメージにあったパン粉を選んでいただくことが大切です。


■ パン粉の種類による食感の違い

パン粉は「パンの焼き方」と「生パン粉または乾燥パン粉」「パンの原材料」によって食感が変わります。

・パンの焼き方

オーブンでパンを焼く「焙焼式」と電気でパンを焼く「電極式」があります。
一般的には焙焼式が軽い食感になり、電極式が固い食感になります。
※焙焼式と電極式に関しては焼成(パンの焼き方)で詳しくご説明しています。


・生パン粉と乾燥パン粉

生パン粉は食感が軽くなり、乾燥パン粉は食感が固くなります。


そのため、

焙焼式の生パン粉が最も食感が軽くなり、
電極式の乾燥パン粉が最も食感が固くなります。

ただ、「パンの原材料」によって、食感を調整することもできます。
原材料の配合によっては、

 ・ 食感の固い焙焼式の生パン粉
 ・ 食感の軽い電極式の乾燥パン粉

を作ることもできます。

■ 軽めの食感のパン粉

とんかつやエビフライなどで、荒目のパン粉をご利用される場合は軽めの食感のパン粉がおすすめです。
荒目のパン粉を使用することで、ボリューム感のある仕上がりになりますが、パン粉が固いと衣が口にささってしまいます。

通常は生パン粉を使用されますが、その中でも

 ・ Mソフトパン粉
 ・ RB1パン粉
 ・ BNパン粉

などは、軽い仕上がりになる商品のため、荒目のパン粉でもサクサクとした仕上がりになります。


■ 固めの食感のパン粉
カツ丼やカツカレーなどではパン粉の食感が軽すぎると、全く食感を感じなくなってしまう場合があります。
また、串揚げなどは細かいパン粉を使用するため、カツ丼・カツカレーと同様に食感を感じなくなることがあります。

そのため、乾燥パン粉や固めの食感のパン粉を使用することで、食感を維持するともできます。
※詳しくはカツ丼・カツカレーにおすすめのパン粉串揚げ・串カツにおすすめのパン粉でご紹介しております。


■ コンテンツメニュー

・ 業務用パン粉の選び方
・ 生パン粉と乾燥パン粉
・ 目の粗さ
・ 焼成(パンの焼き方)
・ 価格とコスト削減
・ パン粉の原材料
・ パン粉ができるまで
・ パン粉で揚げ物をするときのポイント