焼成(パンの焼き方)
焼成(しょうせいと読みます)は、あまり聞きなれない言葉ですが、これはパンを焼く方法のことです。
以外に思われるかもしれませんが、パン粉用のパンを焼く方法は大きく2種類あります。
■ 電極式
パン生地に電気を流して焼く方法です。
この方法で焼いたパンは「電気パン」と呼ばれております。
通常のパンとは異なり、パンの耳が白いパンになりますが、食感が固く、通常のパンのように食べるには少しつらいパンです。
この電気パンを粉砕したものが「電極式パン粉」です。
比較的パン粉の目が立っているため、ボリューム感を出すことができます。
食感は通常のパンを粉砕したパン粉より、少し固めになります。
ですが、目を細かくしても食感が残るため、細かい電極式のパン粉は串揚げなどに利用しても食感を十分出すことができます。
また、揚げた後の状態も長時間維持できますので(経時変化に強い)、お持ち帰り品などにも向いております。( 詳しくは食感を維持できる業務用パン粉をご覧ください。 )
こちらのパン粉は
・ ボリューム感を出したい
・ 油切れを良くしたい
・ 食感を出したい
・ 経時変化に強いものがほしい
という方に向いているパン粉となっております。
■ 焙焼式
オーブンでパンを焼く方法です。
そのため、通常のパンと同じ方法で作られます。
電極式のパンとは異なり、食感が軽いという特徴があります。
また、熱を加えて焼き上げるため、パンの表面に耳が存在します。
このオーブンで焼いたパンを粉砕したものが「焙焼式パン粉」になります。
パン粉としての特徴は
・ 食感が軽い
・ 揚げ色がつきやすい
という点などがあります。
■ まとめ
焼成名 | 電極式 | 焙焼式 |
焼き方 | パン生地に電気を直接流して焼く | オーブンで焼く |
食感 | 固い | 軽い |
目立ち | 良い | 悪い |
油切れ | 良い | 悪い |
吸油率 (油の吸いやすさ) | 低い | 高い |
経時変化 | 強い | 弱い |
その他 | 通電のため塩分多めのものが多いため、しょっぱいと感じる場合もある。 パンの耳が白く、全体的に白いパン粉になる。 | 電極式と比べると糖分の割合が多めのため、甘く感じる場合がある。 パンの耳が混ざっているため、茶色っぽいパン粉になる。 パンの耳をカットして白いパン粉にしているものもある。 |
ですが、実際は原材料の配合を変えたり、焼き方や粉砕方法を工夫することで、
・ 電極式のパン粉でも軽い食感
・ 焙焼式のパン粉でもしっかりとした目立ち
のものを作ることも可能です。
ただ、パン生地を作るときの原材料の配合割合などが同じ場合は、電極式・焙焼式それぞれの特徴がでやすいため、一般的には
電極式パン粉 ⇒ 目立ちが良く食感が固い
焙焼式パン粉 ⇒ ボリューム感は少ないが食感が軽い
という商品が多いです。
業務用パン粉の選び方
「パン粉ってどうやって選べばいいのかわからない」「種類がいろいろあるけど、何を基準に選べばいいのか?」といったご意見をいただくことがあります。弊社では業務用パン粉の選び方というページをご用意しておりますので、是非ともご参考にしてください。
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