パン粉の目の粗さ
パン粉の目の粗さは
・ボリューム感を出したい場合は荒目(10mm以上)
・ほどほどでよい場合はやや細目~中目~やや荒目(3mm~7mm)
・串揚げなどは細目(1.5mm~2mm)
などの理由で選んでいただいています。
それぞれの粗さの特徴や向き不向きをご説明します。
荒目のパン粉
ボリューム感を多く出すには荒目のパン粉が1番です。
とんかつ・エビフライなどでよくご利用されています。
パン粉の目が粗ければ粗いほど見た目のインパクトは大きくなり、また、食べたときの食べた感もあります。
ただ、ご注意いただきたい点がいくつかあります。
■ パン粉の使用量
パン粉が荒いため、相対的にパン粉の使用量が多くなります。
■ 油の使用量と酸化速度
パン粉の使用量に合わせて油の使用量も多くなります。また、油の酸化も早くなります。
■ 食感
固いパン粉や揚げ上がりが悪いと、食べたときの食感の固さがダイレクトに伝わってしまいます。
荒目のパン粉を使用するときは
・ 生パン粉
・ 食感の軽いタイプのパン粉
をお勧めしております。
中目~やや荒目のパン粉
惣菜店や飲食店などで幅広くご利用いただいております。
ボリューム感にやや欠ける点がありますが、使い勝手の良さが魅力的な目の粗さです。
中目であれば少し固いパン粉でも食べやすく仕上がります。また、とんかつ屋さんでも意図的に中目の生パン粉をご利用され、食べやすさ重視でやられている方もおられます。
やや荒目のパン粉はほどよいボリューム感を出すことができます。惣菜店様で多くご利用されています。
荒目のパン粉と比べるとパン粉の使用量が少なく、油の使用量も少ないです。
また、油の吸いも少ないため、荒目のパン粉より経時変化に強く、お持ち帰りに向いています。
細目のパン粉
串揚げ・串カツなどにご利用されています。また、ソースカツ丼やたれカツ丼などにもご利用されています。
ボリューム感を求めることはできませんが、薄衣にする場合は、細目のパン粉をご利用いただくことになります。
パン粉の使用量や油の使用量を抑えることができます。
また、串揚げ・串カツなどでは衣とそれに含まれる油を少なくすることで、お客様に多く食べていただくことができます。
細目のパン粉になると、生パン粉と乾燥パン粉の食感の違いが小さくなります。
そのため、保存性のより乾燥パン粉をご利用いただく場合が多くなります。
弊社の目の粗さ
パン粉の目の粗さの表現としては「ミリ数」「メッシュ」「目」という表現があります。
具体的には以下のように表現します。
・ 5mm、10mmと言った「mm(ミリ)」表現
・ 細目、中目、荒目と言った「目(め)」表現
・ 2.5メッシュ、3メッシュと言った「メッシュ」表現
■ mm(ミリ)
これはパン粉を粉砕するときに使用する網の目の大きさです。
パン粉は機械で粉砕し、網を通過したものを商品にしています。
そのため、設置する網の目の大きさにより粗いパン粉や細かいパン粉になります。
弊社で最も細かいものは1.5mmとなっており、1.5mmの網の目を通過するまで細かく粉砕します。
また、最も粗いものは15mmとなっております。
■ 目(め)
これはパン粉を見た時の細かさ(粗さ)です。
文字通り、細目は細かいパン粉になり、荒目は粗いパン粉になります。
■ メッシュ
これはmmと同じく網の目を表現する方法です。
少しわかりにくいのですが、1インチの幅にある網の目の数を表現しています。
例えば5メッシュであれば、1インチ内に網の目が5個あるということになります。
そのためメッシュは数字が大きいほど目の細かいパン粉になり、数字が小さいほど目の粗いパン粉になります。
実際、目の粗さの表現に関しては、各メーカーで異なりますので、目の粗さは商品を見るまではわかりません。
各表現に関しては、弊社では以下の様になっております。
ミリ(mm) | 1.5 | 2 | 3 | 4.5 | 5 | 7 | 10 | 12 | 15 |
目(生パン粉) | 細目 | – | 小目 | – | 中目 | 大目 | 荒目 | – | – |
目(乾燥パン粉) | – | – | 細目 | 中目 | 荒目 | – | – | – | – |
メッシュ | 12 | 8 | 6 | 4.5 | 4.5 | 3 | 2.5 | 2 | 1.5 |
※弊社ではミリと目を混在して使用しております。メッシュでの表現はしておりませんが、対応する数値を記載しております。
弊社では1.5、2、3、4.5、5、7、10、12、15mmのサイズ幅があり、必要時応じて目の粗さを調整しております。
(ご参考)
■ とんかつ
ボリューム・サクサク感が必要になるため、目の粗いもの(10~15mm)が多いです。
■ コロッケ
中身が柔らかいため、パン粉が大きすぎない方がよい。3~7mmが多いです。
■ 串揚げ
具材が小さく、また、食べやすさを重要視するため、1.5~3mmが多いです。
また、焙焼式のパン粉では7mmのものが最も多くの食材に使用でき、電極式のパン粉では5mmのものが最も多くの食材に使用することができます。
焼成の違いによっても実際のパン粉の目は異なってきますので、一つ一つご確認いただければと思います。
業務用パン粉の選び方
「パン粉ってどうやって選べばいいのかわからない」「種類がいろいろあるけど、何を基準に選べばいいのか?」といったご意見をいただくことがあります。弊社では業務用パン粉の選び方というページをご用意しておりますので、是非ともご参考にしてください。
■ コンテンツメニュー
・ 業務用パン粉の選び方
・ 生パン粉と乾燥パン粉
・ 目の粗さ
・ 焼成(パンの焼き方)
・ 価格とコスト削減
・ パン粉の原材料
・ パン粉ができるまで
・ パン粉で揚げ物をするときのポイント